山に登ろうと思ったけれど、ぞろぞろと連れ立って歩くのも、
誰かに連れて行ってもらうのも、どこか違うと感じたら。
登山や旅というよりも、幼いころのような未知への憧憬をもって、
「冒険」に出てみたいと思ってしまったのです。そんなときの案内役として、
三冊の本を選びました。
『あたらしい登山案内 趣味と気分で選べる山ガイド』
(ホシガラス山岳会、パイインターナショナル)
この山を登れば、このルートで登れば、という決まりなんてなくて、
各々の山との向き合い方があるのだろう。
それが見つかれば、つぎの行き先は決まる。
『いま生きているという冒険』(石川直樹、新曜社)
辺境の地まで到達する著者が、生きていることそれ自体が冒険だと説く。
わたしたちは、すぐ目の前の、日々の出来事をきちんと
味わうことができているのだろうか。
『写真で読む 山の名著』(荻原浩司、山と渓谷社)
直接訪れることだけが登山ではない。
山について書かれた本だっていくつもある。
自分にとっての一冊との出会いが、山での歩みを変えるかもしれない。