Eventイベント

読書会 週末の夜の読書会

3月1日18:00〜20:00

【第8回 週末の夜の読書会】

日時:3月1日(日)18:00〜20:00

課題本:村上春樹「風の歌を聴け」

所:plateau books_文京区白山5-1-15 2階(都営三田線白山駅 徒歩3分)

参加資格:課題本読了

持ち物:課題本(飲食の持ち込み可、アルコール可)

定員:10名

参加費:500円

参加ご連絡は下記のメールまでお願いいたします。

ご連絡先:shuumatuno46@gmail.com

月に一度不定期にて開催する夜の読書会のご案内です。毎月plateauが閉店したあと開始しています。本のジャンルは文学を中心に選んでおり課題本の読了が条件とのこと。さてさて、ではどんな会なのか、主催者のやなぎーに聞いてみましょう。

こんにちは、どんな読書会で、何人くらいではなしてますか?

毎回人数はバラバラですが5~10名くらい来られます。男性女性半分くらいの割合です。やはり人気がある文学本ですと人数が多くなるかもしれません。年代も20~50代と幅広くいらしていただいてます。各年代で男性の捉え方と女性の感じかたや、感性の違いを感じられる楽しい時間です。多様な人に参加していただいていることで、意見が活発になり捉え方のはばの広がりを感じられます。そのため、一人の方に発言回数が片寄らないようにしたり、あまり発言をしない方に対しては促したりと気を付けています。

どんなことをするの?

まず、自己紹介をしていただき、読んだ本の感想を短く話しします。そのあとは、毎回ファシリテーターが誘導しながら会が進行していきます。ファシリテーターは2回目以降の参加の方にお願いし、その場で決めます。自己推薦や他者推薦、時にはじゃんけんで決めたりもします。皆さんにいろいろチャレンジしていただきたい、という思いから、ファシリテーターが流動的なのも当会の特徴です。もちろん主催者側がフォローするので自信のない方もご安心ください!要の箇所や時代背景などから、本をひもときながら、参加者の解釈を順番にきいていきます。正解をもとめてはいないですし、正解はないので、それぞれの思いを発言していくことで、自分がなにを感じ、なにに喜びや悲しみ、共感を得ているのかを確認するための時間にしたいです。他者との意見の違いにより、より自分というものが浮き彫りになりますよ。

読書会をはじめたきっかけは?

もともと大学は、国文学科を選択していて、文学が好きだったのですが、 新卒で就職した会社はまったく違う職についてしまいました。転職がきっかけで、校閲の仕事につき、やはり文学が好きなんだ!と気づいたのがきっかけで、読書会をはじめました。本を読まなくなっている方が多くいるなかで、校閲の仕事をしながら、文章力の低下に対する危機感を覚えました。文学から時代背景や、世論をみつめながら、自分を深めていけるのが文学の醍醐味であり、また、時代がそれを求めているようにも感じています。文学を読み解く面白さを少しでも伝えていければなと、僭越ながら考えています。

参加者はどんなかたが多いのですか?

文学部を卒業されている方やそうでない方も、いろいろです。本から離れていて読書会をきっかけに、本を読むようになった方が多くいます。職業も、営業、事務員、技術者、インストラクター、公務員、士業、コンサル業など多岐にわたります。お酒を飲みながら話をするので、お酒が得意な方が多いのも特徴かもしれません。もちろん飲めない方には強要しませんよ。他の意見を受け入れる度量の大きい方が多いですね。毎回時間が足りなくなるくらい盛り上がっています。

週末に少し話をしたい方、久しぶりに本を読んでみようとおもった方など、ゆるく繋がれるコミニティになればとおもっていますので、お気軽に下記までご連絡ください。

ご連絡先:shuumatuno46@gmail.com

毎月の課題本はこんなラインナップになっております。好みの会にぜひご参加ください。

第1回課題本:J・ウェブスター 松本恵子 訳 『あしながおじさん』

第2回 課題本:堀辰雄『風立ちぬ』

第3回  課題本:太宰治『人間失格』

第4回 課題本:柳田国男『遠野物語』

第5回 課題本:宮沢賢治『銀河鉄道の夜』

第6回 課題本:三島由紀夫『文章読本』

第7回 課題本:サン=テグジュペリ『星の王子さま』

第8回 課題本:村上春樹『風の音を聴け』

下記は読書会のレポート!!

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第1回課題本:J・ウェブスター 松本恵子 訳 『あしながおじさん』 レポート

世界中で永らく読み継がれているだけあって、興味深い意見交換ができました。正直、児童書はな~と思っていましたが、大変奥深い物語でした。 この作品は、主人公も作家志望者であり、作家志望者による作家志望者のための物語だとの意見も出ました。歳の差婚をどう思うか、脚が短ったらどうなってただろうか、などと擦れた大人の意見も散見されましたが…… 純真な女学生の才能とエネルギーあふれる物語は、読んでいて気持ちが洗われます。元気になりたいときにおすすめです!!

第2回 課題本:堀辰雄『風立ちぬ』レポート
美しい情景描写と優美な文体が、
登場人物たちの曖昧さや、死にゆく人との一体感を引き立たせている、、、 とはいえ、正直読みにくい作品です。(多分、読書会で取り上げなければ、またもや挫折してたかも)同題名の宮崎駿監督作品の影響はやはり強く「いつ飛行機作るんだろうと思いながら読んでた」という声がちらほらありましたが、
実はそれも狙って本作品を課題本に選びました。原作では飛行機作りません!あしからず!そうなると、宮崎監督の解釈は凄いなーと思うわけであります。薄幸の美少女、サナトリウム文学の代表格的この作品。登場人物たちは全体においてあやふやで、噛み合っておらず、ズレを感じるといった意見が多く聞かれました。主人公と闘病中の節子との二人きりの場面でほとんど展開していくため、ややもすると、節子の闘病記という解釈になりそうなものですが本質はそこではありません。「風立ちぬ、いざ生きめやも」
(風が立った さあ生きなければならぬ)主人公はふとした時々にこのフレーズを思い出します。だんだんと弱っていく節子。そんな中でも、節子の実父に対する態度が主人公に対するそれとは違うという葛藤と切なさと焦燥感は消えず、ここの人間関係をどう読むか、、、ちなみに、女性陣からは主人公が節子のことを「お前」と呼ぶことに横柄な態度を感じたとの声が多数寄せられました。もちろん男性陣は、それは時代が違うからと反論!男言葉、女言葉、この辺りもまた違う方向に深掘りしていけそうです。また、冒頭と最後の場面で風が吹いているのですが、その描写が異なるため伏線として面白いと指摘があり、なるほどと思いました。よく読めば伏線がたくさん張られていて、2回読むとその読後感はまた違ったものになります。主人公ははたして救われたのか?それともあやふやさから抜け出せずにいるのか?二度読んでほしい『風立ちぬ』でした!

第3回  課題本:太宰治『人間失格』レポート
ベストセラーのゆえん……共感がたくさんあるから
題名からは想像がつかないくらい「読みやすく」「軽やかに面白い感じに書いている」との感想が多かった本作は「よくある話」「だらしなさのオンパレード」が共感を呼ぶ作品となっています。
女・酒・ドラッグ・借金……と人間の弱いところ全部盛
転落していく様をコミカルともいえる文体で描かれていて、まるでそれは話が止まらない人がずっとしゃべり続けているかのよう。
ナルシストであり、滅びの文学でもあります。
主人公の葉蔵は幼い頃から「女中や下男から、哀しい事を教えられ、犯されていました」と衝撃的な告白がさらりと一文で終わらされていて、正直、10代の頃初めて読んだ時には理解できずに読み飛ばしていました。
母親のことは触れられておらず、むしろ次から次に“母性溢れる女性”との関係を持ちますが、母親への倒錯した思いが感じられて、このあたりも深堀していけそうです。
一回目の心中で葉蔵は助かります。どうして助かったのでしょうか?「死にたくなかったから」私はその意見に深く共感しました。
また、葉蔵と遊び仲間の堀木との遊戯として言葉の反対語を当てるというものが出てくるのですが、その時に出されたお題が「罪」でした。あなたは「罪」の対義語はなんだかお分かりになりますか?
葉蔵はヨシ子と結婚し、安寧の日々を手に入れたかと思いきや、想像を絶する悲哀がやってきて、世の中はなまやさしところではないことを思い知らされます。
なぜヨシ子は、あんなひどい目にあわなければならなかったのでしょうか。そのまま幸せしてあげればよかったのに……。

第4回 課題本:柳田国男『遠野物語』レポート

文語体に苦戦しながらも、なんとか読み終えました!民俗学研究の草分け的存在の本書は、後年、あらゆる作家に影響を与え、いまだに古くなることはありません。日本人が忘れてしまった原風景がそこにはあります。遠野とは、岩手県の真ん中あたりに位置します。城下町として栄えた歴史のある街です。「願わくば之を語りて平地人を戦慄せしめよ」と柳田は序章部分で語っています。平地人とは、山里の暮らしを知らない都会人のこと。文明開化に酔いしれる東京に対する強い思いがあったのでしょう。自然のすぐ側で生活を営む遠野の人たちにとって、天狗や河童、雪男、雪女、座敷童は当たり前の様に語り継がれていて、人間関係のトラブルの緩衝剤のような役割を果たしていたのではないかとの意見が出ました。
物語は現実であり、「親殺し」「子殺し」にも触れられており、「負の遺産」とも言われる題材を扱ってもいます。でも、そうした「犯罪」を犯した人物は、逮捕されて刑期を終えればそれまでの生活に戻ってきます。また元の集落で暮らし始めることが記載されているのです。昔のコミュニティはそうした寛容さの上に成り立っていたことが偲ばれました。最後に出た意見として、
このような暗黙の了解の空気は、現代では薄まったかもしれないが、なくなってはいない。これが嫌で田舎を離れる人は多い。遠野物語を楽しめるのは都会の人だからなのではないか、との意見に、ハッとさせられました。

まさに戦慄が走りました!

第5回 課題本:宮沢賢治『銀河鉄道の夜』レポート

猫で描かれたアニメ映画の印象が強く、どうしても猫が払拭できなかった、という意見がありましたが、私もその一人です。ジョバンニとカムパネルラが、どうしても猫になってしまい参りました

とにかく情景描写が美しく、その世界観に魅了されます。賢治独自の造語が多く、「天気輪の柱」「ケンタウル祭」など、辞書を引いても出てきません。イーハトーブと呼ばれる賢治が創造した世界観を表す数々の言葉が、物語を多少難解にさせています。

ところどころ字が抜けていたりと、未完成な部分が散見される作品です。しかし賢治は弟に原稿を託して、出版したいならお前の好きにするがいい、と言い残しています。これで完成なのでしょう。

「いつ電車に乗ったのか読んでいて分からなかった」との意見がありましたが、まさにパラレルワールド、異次元移動、を表現していると感じました。ふと気づいたら電車の中で、すでに銀河鉄道の旅がはじまっています。読者側にも瞬間移動の疑似体験できるような仕掛けになっています。

三次元とは違う時間の流れ、空間移動。乗客は次々に突然現れ、気付いたら車外にいたりと普通でない動きをします。「来ようとしたから来たんです」というのがこの鉄道での真実です。ジョバンニの切符もポケットに手を入れれば入っています。しかもどこまででも行ける通行券でした。

「僕はもうあのさそりのやうにほんたうにみんなの幸のためならば僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまはない。」自虐的で自己否定的な展開に、危うく、この物語が嫌いになりかけたのですが、最後に出た意見に私は共感しました。✨

これは少年の成長譚であり、ジョバンニがカムパネルラという相棒との旅の中で、葛藤や別れを経験し、幸せとは何かを探究する物語であると。

「けれどもほんたうのさいはひは一体何だらう。」そう考えながらジョバンニは眼を覚ましました。しかし、銀河鉄道に乗る前のやさぐれた気持ちは消えています。

お母さんのために牛乳を持って行ってお父さんの帰ることを知らせようと一目散に走り出すところで、物語の幕は閉じます。ジョバンニにとって、お母さんへ牛乳を届けることが幸せへの第一歩なのでした。

自分にしかできないささやかな生活の積み重ねから、現実は幸せの方へと動き出すのです。

それが、どこまでも銀河を旅できる切符なのでした。

第8回 課題本:村上春樹『風の音を聴け』

【第8回 週末の夜の読書会】

主催者:やなぎー

日時:3月1日(日)18:00〜20:00

場所:plateaubooks_文京区白山5-1-15 2階(都営三田線白山駅 徒歩3分)

持物:課題本(飲食・アルコール)

参加資格:課題本読了

課題本:村上春樹「風の歌を聴け」

定員:10名

参加費:500円

facebookグループ:@shumatunoyoru

参加ご連絡は下記のメールまでお願いいたします。

ご連絡先:shuumatuno46@gmail.com

plateaubooksは文京区白山に2019年3月にopenした新刊本屋です。
店名の「plateau」は平坦を意味します。

平坦で変化のない時間。そんな時間にゆっくり本を読む。そんな時間を、それぞれの楽しみかたで過ごす場所になればと名付けました。1970年代から精肉店として使われていた空間に、古家具をならべ、本を置きました。新しく空間に役割をあたえることで、使われなくなった空間から、新しく価値が生まれました。

本屋として、本によって新しい価値、気づき、感情、行動など、日常のなかで通過している時間に、変化を感じられるようになればと思っています。

中央のテーブルで読書・お菓子・コーヒーなど雑談しながら本を楽しんでください。
〒112-0001 東京都文京区白山5-1-15 ラークヒルズ文京白山2階
都営三田線白山駅 A1出口より徒歩5分です。
今月の営業日・営業時間
※年末年始・夏季休暇等の長期休暇はHPにてお知らせいたします。