おおきなおおきな時間、ながいながい広がり、まだひとがいなかった頃、どのような生きものが、陸の上、海の中で暮らしていたのでしょうか。舞台のうえでは、ひとがその歴史を語り、はてしない鎖がつづいて、いまという場所にたどり着きます。自分たちの生活を、主役にして舞台にあげるとき、その鎖がひとつなら、新しいこと、驚くべきことはたくさんあるかもしれません。けれど、別な言葉で語る、ひと以外の生きものが振り返る、生きものが出てきたらすっかり背景となった無機物が声を上げ始める、いくつもの鎖も絡み合っている気がします。