いつもの見慣れた景色だって、鮮やかな物語によっていきいきと想像し直すことできると、わずかかもしれないけれど、日常を新しく生きることができます。断片となる10枚の絵、作者が言葉にする物語を思いつくまでの時間、それらはとてもありふれたものでありながら、すでに少しのきっかけを含んでいたようです。どこで何が起こるのか、ヒントはたくさん転がっていたし、予想が出来なかったわけでもありません。それなのに、気づけば書かれているものであることを忘れたように、脇目も振らずに追いかけている自分に驚くでしょう。そして、おしまいの次を、歩いていきます。