栗原康『死してなお踊れ 一遍上人伝』(河出書房新社、2019)

何かを行なう、ことあるごとに、なんのために、どういう効果があるのかというふうに、自分のレベルが上がる、能力が高まることが求められます。でも、「一遍はこういっていた。ひとが念仏をとなえて仏になるんじゃない、念仏がひとを仏にするのだと。」と栗原康さんは記します。この違いは分かっているようでいて、いつの間にか同じものだと考え、結局は前者みたいな有用性が優先の思考に戻ってきてしまいがちです。行為のなかに居るときには、そんな思考は消えているにも関わらず。そんなまっただなかで、掴めそうだった生のほうへと、向かうのです。
TOPへ