レベッカ・ソルニット 訳:東辻賢治郎『迷うことについて』(左右社、2019)

夢も記憶も、物語も史実も、ばらばらながらも一緒の地平を歩きます。生きているこの日常は、常に迷いの真っ只中にあるのでしょうか。何かを知る、目的地に到達する、ある地点までたどり着いてしまうと、目指していたそのものは失われてしまいます。 ─わたしたちから失われているときにだけ手にすることのできるものがある。そして、ただ遠くにあるというだけでは失われないものもある─ 例えばこの、自分自身だって、近いのにすごく遠くて、意識しないほうが調子が良いとさえ言えます。忘れてしまうことと思い出すこと、ひとつの指針は複数の道になるのです。
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