シャルル・バルバラ 訳:亀谷乃里『蝶を飼う男 シャルル・バルバラ幻想作品集』(国書刊行会、2019)

─自然は残酷で、その子らのうち頑健なものしか大切にしない。/虚弱なものは見捨て、その子らには自らに突きつける武器をさえ与える。─ 大方のひとは、丈夫、つまり、ある程度の鈍感さを備えて生きている気がします。反対に、弱く過敏で、だからこそさまざまなことに気が付きやすいひとにとっては、見て見ぬ振りができないことにあふれているここは、とても生きづらく感じられるでしょう。その気質ゆえに才が発現するのか、発揮される力の大きさがゆえに疎まれたり遠ざけられたりするのでしょうか。幻想が現実において、ある形を成すとき、媒介となる人物の苦難がそこにはあるのかもしれません。
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