椹木野衣『後美術論』(美術出版社、2015)

あれとこれとを一緒にならべて、そのあいだに境界線なんて無いと考えてみます。それとも、そんな境界線こそ、結局は想像されたものにすぎないのでしょうか。少なくとも本のなかでは、音楽や詩、絵、パフォーマンスなど、美術館の外に出て、大衆的なものまで、ともに語られています。つくられる行為においては、身振りや形式は違えど、どこか互いに溶け合った領域が想像されます。空白の地点に立ってもがきながら生まれた、作品と呼ばれるものたち、わたしたちはどこからそれらを、手繰り寄せることができるのかを考えます。
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