高山なおみ 絵:川原真由美『ウズベキスタン日記 空想料理の故郷へ』(新潮社、2016)

旅で訪れた場所で過ごす日々を綴る。日記を書く時間だって、その旅の一部だという、当たり前のことに気付かされます。見たもの、感じたこと、訪れた場所での特別な経験ばかりだと、書かれていることもまた、自分にはきっと無関係な、遠い存在なんだと思ってしまいますが、この旅はそうではありません。場所や人との自然体の出会いが、ひとつの、わたしだけのストーリーに収斂されないように、それらの出会いに、距離や隙間、時差の存在まで含まれているから、旅の呼吸に読む人も合わせていける気がします。遠くのことが染み込んだら、身体がふわりと浮かぶのです。
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