庄野雄治『たとえ、ずっと、平行だとしても』(Deterio Liber、2019)

そっけないもののほうが信用できるし、いつもがいつもでなくなることにも、自然に身体を預けることができる気がします。思い入れだってあるし、予期していたことだってあるけれど、起こるべくして事は起こるし、繰り返しは繰り返されるのです。人が、生命あるものが、軽んじられているわけでも、単なる諦めの心持ちなだけではないでしょう。概念としては平行かもしれないが、かつて交わっていたかもしれないし、いつかぶつかるかもしれません。それは、時間のかたちを描き出しているように思うのです。
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