若松英輔『詩集 燃える水滴』(亜紀書房、2019)

書かれていることがすべてであるとか、文と文との間、行間を読み取らなければならないとか、読むことはなかなかまっすぐには行かず、蛇行をしてばかりです。声に出せば、静かな凪が訪れるし、目で追えば、フツフツと沸き立ってきて熱を帯び始めます。それでは、発することはどうでしょうか。 ─ひとは あまたの/言葉を 費やし/満たされた/沈黙を/生む─ 口数が多くても少なくても、筆が早くても遅くても、その前後には空白が、少なからずあるように思います。そこには居ないから綴り始めて、不完全なことが、あるかたちを見せてくれます。
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