川瀬慈『ストリートの精霊たち』(世界思想社、2018)

もう、ストリートは存在しない、そう考えてしまいます。何もせず、何も持たず、それでもただ居させてくれる場所が、身の回りにあるでしょうか。あらゆることに規制がかかり、不快感を与え得ることはすぐさま、あるいは、前もって覆い隠されてしまいます。それとも、路上にあふれているはずのさまざまなエネルギーを、受け止めずに避けてしまっているのかもしれません。「ストリートは“都落ち”した者たちを両手を広げてあたたかく迎え入れる。かと思うとその瞬間、ストリートは人を、冷たく厳しく突き放す」と川瀬慈さんは言います。生き抜く、そのことを考えます。
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