小川さやか『「その日暮らし」の人類学 もう一つの資本主義経済』(光文社、2016)

いつ死ぬかなんて誰にも分からないし、怪我をしたり病気になったりして、やりたかったことが突然出来なくなることもあるでしょう。だから、今を大切に、と繰り返し道徳めいた言葉が掲げられてきました。それなのに、生まれたときから将来のために時間を使うことに熱量が注がれ、未来に向けて今を消費することが当然かのようなのです。ままならないことに囲まれているのに、ただ目を背けているだけではないでしょうか。はたらかないで、たらふく食べたいと思うことは、きっと、ただの怠け者と片付けられないはずです。
TOPへ