持ち家に住んでいても、賃貸に住んでいても、家と、さらにはその周りの街と、どのように接すれば良いのか、ふと気づけば閉じこもりがちではないでしょうか。長く住んでいても、借りている家だと、返すときには元通りにしなければならないことがひとつの足枷になっているし、貸す側も、居やしない透明な人格を想像して、魅力的とは言えない無難な部屋を維持し続けているのかもしれません。料理のレシピを知り、さらには実際に作ってみれば、食べることの感覚が広がるように、空間と都市に目を向けて、空気を入れ替えてみるのです。
モクチン企画、連勇太朗、川瀨英嗣 『モクチンメソッド 都市を変える木賃アパート改修戦略』
