柳宗悦『民藝とは何か』(講談社、2006)

民衆、という言葉と、いまの自分たちとの意識に、すでにどこか乖離がある気がしてなりません。間違いなく格差もあり、華やかで富んだ世界に対して、質素で貧しい世界があるにもかかわらず。用途にあっていて、安価で手に入りやすいものが、画一的で面白みのないものに変わってしまったからでしょうか。作る過程で、人の手から離れてしまったことも、ひとつの要因かもしれません。誰もが日常的に触れる普通のものにこそ宿っていた美が、見つけにくくなったのです。健やかな身体を、周りのものとの調和を、見つめ直してみます。
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