今日マチ子『センネン画報 +10 years』(太田出版、2018)

コマとコマの間に、音もなく、まるで空間のひろがりさえもない空白があります。描かれた出来事、描かれたひとやものは、必ずこの空白に囲まれているのです。たしかに、描かれたそれらは、儚げでもそこに在ります。しかし、視線を先に進めると、あるいは、ちょっと目を離してみると、移ろうことこそが確かさを増し、次にはもう何も無いかもしれないという思いが過ぎります。描かれたものの背後には、たくさんの描かれなかったものたちがいます。描かれなかった、そのカーテンの後ろ側に、触れられるのでしょうか。
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