身に付けるのだから、服は何より身体と強く関係しています。皮膚に触れていながら、布などの素材として形を持ちながら、それ以上に、身体の、その人の、イメージを決定してしまうのが服ではないでしょうか。個性的であろうとして、周りと違う服を選んでみたり、目立たないように無難に制服やスーツを着てみたり、服は、その人がどんな人なのかを透かし見る像になっているかのようです。でも、いつでも同一性を保つのは辛く、格率に違和を感じて、服を脱ぎ捨てるかもしれません。あれもこれも、いびつなのだから、服に正しさを求めなくても良いのです。