山崎まどか『優雅な読書は最高の復讐である』(DU BOOKS、2018)

本を読んでいるあいだ、わたしはどこにいるのでしょうか。たしかにここに居ながらも、本のなかにすっかり浸ってもいます。近くにだれかがいる、忙しない様子のひとびとが行き来している、それでもそのひとだけの自由な時空が、そこにはあります。本棚の前に立ったとき、ずらりと並んだ、まだ見ぬ密やかな世界を想像しながら、それをひとり読む、自分の心地まですでに感じ取っているかもしれません。しかし、そんな経験に適した読書と、そうではない読書もあるはずです。自分だけの読書に出会うために。その読書を奪われないために。
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