松村圭一郎『うしろめたさの人類学』(ミシマ社、2017)

たとえば、普段、生まれてすぐに登録された、たったひとつの名前のことを、気にかけずに過ごしていると思います。個人の身体が、制度とこんなにも結びついているのであれば、もっと生きやすい身体には、別の国家のかたちがあるのかもしれません。「いまは、これまで築かれてきた境界線を試行錯誤しながら引きなおしていく時代」だと、松村圭一郎さんは言います。強調された単一性、感情を介さないコミュニケーション。境界線のなかで息もできず、責任を負うことになった個人から、はみ出して、別の姿を許せる地点へ向かっていきます。
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