ブライアン・エヴンソン 訳:柴田元幸『ウインドアイ』(新潮社、2016)

特段、何を気にすることもなく、身のまわりのあれこれを、信頼して生きています。いま見えていない遥か遠くのことだって、写真や言葉、見聞きしただけで、確かだと、いつの間にか固く信じていることもあります。信頼は、無条件に受け入れることに、どこかで似ている気がします。ありふれた物事、日常の些末な出来事に、ふいに疑問が浮かぶ。あるいは、何気なく言葉にしてみると、違和感を感じるとしたらどうでしょうか。眼の前の変化に、不安を感じるかもしれません。望むと望まざるにかかわらず、ずっと前からそうだった、としか言いようがないのです。
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