ジェイン・ジェイコブズ 訳:山形浩生『アメリカ大都市の死と生』(鹿島出版会、2010)

再開発と聞くと、また同じような町並み、建物、店ができるのか、とぼんやり考えます。小さな建物が立ち並んでいた場所が、気がつくと、ひっそりとしてひと気が無くなり、囲いで覆われたと思ったら、一斉に壊されてなくなってしまう。きっと見たことがあるはずです。そして、巨大な、ひとつの、あるいはいくつかの建物が、ひろびろとした土地にぽつらぽつら立っているでしょう。都市の良さが、選べること、出会うことの多様さだとすれば、何もない空地がその完成形なのでしょうか。誰もいない、その場所で、ひとも風も、ささと通り抜けていくだけです。
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