再開発と聞くと、また同じような町並み、建物、店ができるのか、とぼんやり考えます。小さな建物が立ち並んでいた場所が、気がつくと、ひっそりとしてひと気が無くなり、囲いで覆われたと思ったら、一斉に壊されてなくなってしまう。きっと見たことがあるはずです。そして、巨大な、ひとつの、あるいはいくつかの建物が、ひろびろとした土地にぽつらぽつら立っているでしょう。都市の良さが、選べること、出会うことの多様さだとすれば、何もない空地がその完成形なのでしょうか。誰もいない、その場所で、ひとも風も、ささと通り抜けていくだけです。