國分功一郎『暇と退屈の倫理学 増補新板』(太田出版、2015)

衣食住には困らなくなって、ある程度は豊かに満ち足りた生活ができるようになりました。毎日かかさず練習をして、自分でも分かるほどみるみる上達していたのに、ある日からそんな変化が感じられなくなりました。それでも変わらず、いまも何かに取り組んでいることでしょう。どこかに退屈さを抱えつつ。でも、そんなふうにまっ平らで、行先が見えないところに立っていても、すぐに道を尋ねたり、決めたりしなくても良いのかもしれません。受け入れること、続けること、待つこと。日常が肯定してくれて、自由に近づくのです。
TOPへ