『日常と不在を見つめて ドキュメンタリー映画作家 佐藤真の哲学』(里山社、2016)

虚構、つまりは作られたもの、ではないことがドキュメンタリーの条件として挙げられます。しかし、ありのままをまるごと記録することは不可能とも言えます。写真や映画は、レンズを向けた対象をそのまま撮れると感じますが、それでも撮る側の意図や、カメラの物理的なフレームによって切り取られた世界を写します。台本のないセリフでも、都合の良い言葉だけを抜き出して編集することもできます。佐藤真さんは、「事実をいくら集めても、真実にはならないという本源的矛盾をみつめることからドキュメンタリー映画は始まる」と言います。巷にあふれた事実から、いかにして真実を見出すのでしょうか。
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