ベネディクト・アンダーソン 訳:白石隆・白石さや『定本 想像の共同体 ナショナリズムの起源と流行』(書籍工房早山、2007)

ひとは生まれながらにして、様々なものに帰属しています。土地や国、家、種族、言語、時代など、考えてみると領域の広さにたじろぎます。なぜなら、その多くが自ら選ぶことができなかったからです。Benedict Andersonさんは、「きずなのまわりには、それが選択されたものではないというまさにその故に、無私無欲の後光がさしている」と記し、自己犠牲へ向かう崇高さに警鐘を鳴らします。利害を超えた帰属感やきずなは、疑うことなく与えられたものかもしれないが、想像上の産物だとも言えます。想像力を、あり得た別のきずなへと向ける必要があるのです。
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