管啓次郎『本は読めないものだから心配するな』(左右社、2011)

好んで本を読むひとは、いつのまにか身のまわりに本が集まり、中には読もうと思って読んでいない本や、読んだことさえ忘れている本まであることでしょう。そして、本を読まないひとがいれば、読めば良いのに…と思うこともあります。でも、誰もが平等に「本は読めない」のです。この言葉は、否定ではなく肯定的な考えです。例えば、同じ本でも時が違えば異なる読書になり、隅から隅まで読んでも、まるごと飲み込んだことにはなりません。綴られたものの流れと、読むという流れが出会い、ほんの少し流れが変わっていきます。
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